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2019 年第2回定例会 一般質問

2019.6.14

桜井純子

 

「障害のあるなしに関らず一緒に学ぶインクルーシブ教育の実現にむけて」

 

Q1 区長が言う真のインクルーシブ教育とは?

 

3年前の7月26日、19人もの障害者の命が奪われた相模原市津久井やまゆり園事件が起きました。「障害者は社会の役に立たない」という犯人の言葉も衝撃でしたが、この事件を優生思想の偏った人間が起こした特殊な事件と片づけるべきではありません。なぜ優生思想が生まれたのか、なぜ被害に遭った障害者は施設で生活をしていたのか、そこで暮らしていた人々や犯人の人生で教育はどのように関わってきたのか、が重要です。

 

社会にある障害者差別を含めたあらゆる差別をなくすためにはどうしたらいいのか、この問いの答えは、子どもの頃からの障害があってもなくても一緒に学び育つインクルーシブ教育の実現にあると考えます。

 

オリンピック・パラリンピックまであと1年となり、「共生社会」という言葉もよく聞くようになりました。

誰もが分けられることなく、ともに生きる「共生社会」を否定する人はいません。ところが、教育となると分けた方がいいという考えに立つのはなぜでしょうか。誰もが分け隔てなく共に生きる共生社会は、共に学ぶ教室から生まれます。

今の教育は、障害があることが人を分ける理由になると、子どもに教えることになってしまっています。

世田谷区は、「世田谷版インクルーシブ教育システム」に取組んでいますが、これはインクルーシブ教育そのものではありません。就学前の健診で判定され、障害があるかないかを理由に、通う学校、通うクラスを分ける分離教育、特別支援教育が基本にあるからです。インクルーシブ教育とは、子どもを分けることなく同じ場所で一緒に学ぶ教育を言います。

 

インクルーシブ教育は、障がいのある子どもだけの権利ではありません。障がいのあるなしにかかわらず、差別、排除、分離から逃れ自由でいるために、すべての子どもがもっている権利です。

 

区長は招集あいさつで「真のインクルーシブ教育を実現する」と明言しました。真のインクルーシブ教育こそが、世田谷の教育が向かうべき将来像です。真のインクルーシブ教育について、区長の考えをお聞きします。

 

A:保坂展人区長

インクルーシブという言葉には、差別や排除、分断ではなく社会的な包摂ということを基本に多様性を尊重しながら共に生きるという内容を含んでいる言葉であります。個人が尊重され、年齢や性別、国籍、障害の有無などにかかわらず、多様性を認め合い、自分らしく暮らせる社会を区としては現在目指しているところであります。このような多様性が認められ、1人ひとりが自分らしく暮らせる社会を目指すという子どもたちを育んでいく教育が「真のインクルーシブ教育」だと考えています。また、渡部教育長の言葉を借りれば「一人の子ども置き去りにしない教育」、どの子どもも一人の人間として等しく認められ尊重される教育が私が考える「真のインクルーシブ教育」だろうと思います。

教育委員会では、中学校への特別支援教室の導入や、医療的ケア児の受入れ校に看護師を配置していくなど、一歩ずつですが,着実にこの真のインクルーシブ教育の実現に向けて取組んでいます。個別の支援も丁寧に行いながら。教室で子どもたちと仲間として共にあるということが真のインクルーシブ教育であるというふうに思っています。

ただ、現状はまだまだ課題があるという認識を持っておりまして、その現状の課題をひとつひとつ解決していこうとこういう思いを込めて、真のインクルーシブ教育とあえて述べたという意味もございます。

この真のインクルーシブ教育がこの世田谷で実現できるよう必ず成就されるよう教育委員会とともに取組んでいきたいと考えています。

 

Q2 教員の働き方実態調査を求める

 

また、インクルーシブ教育を実現するためには教員が働きやすい環境であることも大変重要です。

 昨年末、教員の長時間労働が問題になりました。世田谷区でも教員の多忙化への対応が求められますが、一方で、子どもたちと向き合う時間がもっと欲しい、という切実な声も聞きます。長時間働いていながらも、なぜ子どもと向き合う時間が足りないのか、世田谷区の教員の働き方はどうなっているのか、原因を明らかにし改善が必要です。区内には、ここ数年間でパワハラの為に10人前後もの教員が休職に追い込まれている学校もあると聞いています。世田谷区の教員の働き方の実態調査を求めます。見解をお聞きします。

 

A:部長

長時間労働の是正をはじめとする働き方の見直しは社会全体で取組むべき課題であり、世田谷区においても、副区長を長とする働き方改革推進会議を設置し、職員の働き方改革に関する検討が進められております

教員については、特に長時間労働が課題となっており、教育委員会としても、給食費の公会計化など教員の負担軽減に向けた取組みを進めているところです。

教員の働き方改革を進めていく中でも、勤務の状況や時間等について把握していくことは重要であると認識しております。

国や東京都が実施した調査の結果等を活用するとともに、より詳細な教員の勤務実態の把握の為の調査方法等について検討してまいります。

 

Q3 就学通知のあり方の改善を求める。

 

川崎市では就学先決定に本人・保護者の意向が尊重されずに訴訟が起きました。世田谷区は、最終的に本人・保護者の意向が尊重されるので評価します。しかしまだまだ例外的な扱いで、実際は、子どもを地域の学校にという意向を貫くことは、難しい状況です。まず地域の学校で学ぶことが当たり前という共通認識が必要です。

世田谷区は就学通知を1月中旬に出しますが、この通知内容は、子ども全員が地域の学校に入学できるというものではなく、既に就学時健診から判定を経て、障害があるかないかによって就学先を分けたものが届くのです。ここが改善のポイントです。

まず、就学する子ども全員に地域の学校の就学通知を出し、その上で希望に応じ、就学相談を行うしくみとすることで、原則、地域の学校で学ぶことが保障されます。就学通知は学校にも届くので、学校現場の意識も変わります。

練馬区や東大阪市など他自治体では、就学通知と就学時健診のお知らせを10月に同時に出しているところもあります。

就学通知の改善について、区の見解をお聞きします。

 

A:部長

区教育委員会としましては、地域とともに子どもを育てるという世田谷9年教育の考え方に基づき、通学区域制を採用しており、就学先は原則として地域の指定校としています。

一方で、学校教育法により、区教育委員会は入学する前年の10月1日現在の住民基本台帳をもとに学齢簿を作成し、入学する年の1月末までに、入学期日および就学すべき学校を保護者に通知していなければならないとされております。

こうした中、世田谷区においては、引越により指定校が変わること等に伴う保護者への負担も踏まえ、例年1月中旬頃に就学通知書を送付し、就学すべき学校を保護者宛に通知しております。

区といたしましては、インクルーシブ教育の推進と地域とともに子どもを育てる観点から、中学通知のあり方について、他自治体の事例等を参考に研究して参ります。あわせて、就学時健診の通知の際に、就学先は原則として地域の指定校であることを分かりやすく記載するとともに、区への相談があった際などに、就学先は原則として地域の指定校であることを予めお伝えした上で、保護者が安心して相談を進め、お子さんが進学する学校を考えられるよう努めてまいります。

 

 

「介助・福祉行政の公的責任について」

 

Q1.介助者不足の現状認識と解消をどのように取組むのか

 

 世田谷区では、障害福祉サービスの1日24時間の支給決定を受ける方が増え、約10人ほどになりました。この点は評価をしますが、まだまだ1日24時間の介助が必要な全ての方に24時間の支給決定がされていません。重度障害者の地域自立生活を支えるために、さらなる拡充を求めます。

また、世田谷区の障害福祉サービスの課題として、介助者不足の問題は避けては通れません。介助が必要な方にとって1時間でも介助者が途切れることは、命に関る緊急事態です。

以前は、介助者を増やすために、本人が大学構内でチラシを配布し介助者を募集することもありました。しかし、最近は大学の協力を得られず、構内でのチラシまきが出来なくなっているそうです。また、保育士確保策として取組まれている住宅補助等も介助者支援としてはありません。

区は、深刻な介助者不足について現状をどのように理解し解決するのか、見解をお聞きします。

 

A1.障害福祉部長

 平成29年に実施した「世田谷区障害者(児)実態調査」において、居宅介護利用者の35%余りの方から、サービス提供事業者数が少ないとの回答が寄せられました。また、サービス提供事業者調査でも、約40%の事業者から介護職員が不足しているとの回答がありました。

 厳しい労働環境等を背景として、サービスの担い手である介護人材の不足は深刻となっており、国では、本年10月から介護報酬の引き上げを予定しております。一方で、区でも、福祉人材育成研修センターでの介護職員初任者研修受講料の助成事業をはじめ、重度訪問介護従事者養成研修など、人材の育成や定着のための取組みを進めているところです。

 また、高次脳機能障害や発達障がい、医療的ケアなど専門性の高い障害への対応も求められていることから、テーマ別の研修の充実を図り、幅広く人材が育成できるよう努めてまいります。さらに、若手の人材を発掘するため、区内大学に働きかけをするなど、事業者・関係機関と協議しながら、人材の確保・育成に努めてまいります。

 なお、介護人材の確保に向けては、職員の処遇や労働環境の改善などが必要と考えており、今後、国や都の動向を注視するとともに、他自治体の取組み等も参考に研究を重ねて参ります。

 

Q2.福祉行政の公的責任をどう果たすのか

 

 世田谷区は2000年代に入り、公務員ヘルパー制度を廃止しました。その際、「緊急の場合にはケースワーカーが駆けつける」など介助保障の公的責任を果たすと約束をしました。しかし、現在、本当に区が公的責任を果たしているのか、疑問です。

例えば、「ケースワーカーがセルフプランの情報提供をしてくれなかった」「セルフプランでやっているのに、事業者プランにした方がいいとケースワーカーに言われた」「事業者探しは、相談支援専門員がやるものでケースワーカーの仕事ではない。セルフプランは良くない」と言われたなど、ケースワーカーの役割を放棄するような事例を聞いています。

民間事業者に現場を明け渡してしまったことで、利用者のリアルな生活から乖離をしていることが原因でしょうか。

公務員ヘルパーを廃止する際に指摘された「公的責任が後退するのではないか」という懸念がそのまま的中している状況です。

 区は、後退が指摘される介助・福祉行政における公的責任をどのように果たす考えか、見解をお聞きします。

 

A2.障害福祉部長

 民間事業所と区との役割を明確にするために、区直営の居宅内事業所は平成21年9月をもって廃止し、それ以降、区では民間事業所が担う障害サービスの質の確保・向上を図るとともに、障害者の地域生活に必要なサービスの基盤を整備、誘導していくことが責務と考え、これまで様々な施策を進めて参りました。

 お話がありましたように、職員のケースワークに対する障害当事者の方の不満や苦情等があるなら、区としては、改善していかなければならないと考えております。

 区職員の人材育成については、保健福祉施策に関する基本的な研修のほか、スーパーバイザーとしての研修に力を入れるとともに、今年度、自立支援協議会等において、現場で起きている様々な事例の検討やケースの共有を民間事業者と連携して取組んで参りました。

 今後、改めて区の果たすべき役割について認識したうえで、障害の有無に関らず、住み馴れた地域で自分らしい生活を安定して継続していけるよう、区としての責任を果たしてまいります。

 

Q3.介護保険と障害福祉サービスの安易な移行をするべきではない、区の見解は?

 

 2019年度主要事務事業に、高齢障害者に対する介護保険利用の促進が明記されました。65歳以上の高齢障害者に対して、介護保険優先を勧奨するものですが、介護福祉サービスと障害福祉サービスの違いを正しく把握していれば、このような方針を立てることは出来ないはずです。介護保険の申請を行わなかった65歳の障害者の障害福祉サービスを介護保険優先原則にたって打ち切った岡山市に対し、違法判決が昨年出ています。安易な移行促進を行うべきではありません。区の見解をお聞きします。

 

A3.障害福祉部長

 障害福祉サービスを利用してきた障害者の方が、65歳になり、介護保険サービスに移行すると、利用者負担額がふえてしまう、従来と同等のサービスが受けられないのではないかといった不安を持たれる方もいらっしゃること、介護保険サービスと障害福祉サービスでは、制度の趣旨やしくみ等が異なっている部分もあることについては、区として認識しているところです。

 障害者総合支援法第7条では、障害福祉サービスと同等の給付事業が介護保険サービスに位置づけられている場合、介護保険法による給付が優先されることとなっておりますが、国の通知により、障害者ご本人の心身の状況等を勘案し、一律に介護保険サービスへの移行を優先しないよう配慮することも求められております。

 区では従来より、個々に障害者ご本人のサービスの利用に関する意向を把握した上で、必要とされる支援内容を介護保険サービスで受け入れられるかどうかについて慎重に判断しており、区が適当と認められる場合、障害福祉サービスの支給を行っております。

 他の自治体のお話もございましたが、区としましては、障害者の方に不安な思いをさせることのないよう、一人ひとりに寄り添い、生活の実態を踏まえて丁寧に対応しながら、日常生活の支援に努めて参ります。

 

 

「補助219号線について」

 

Q1.補助219号線の住民説明は丁寧に行うように東京都へ要請が必要

 

6月5日、給田小学校で都市計画道路補助219号線の説明会が行われました。主催は東京都です。この説明会のお知らせは、チラシは道路計画の25メートル範囲の配布、区報は4日前の6月1日号掲載で、既に保育サービスは〆切後、でした。参加者から、「情報が届いていなかったために、説明を聞きたくても来られなかった人が大勢いる。もう一度説明会を開いて欲しい」という要望が繰り返されました。都は、質問は個別対応をするとくり返すだけで、既成事実づくりのような説明会では区民は納得しません。地域では、烏山プレーパークや保育園が計画線にかかっていることも不安材料です。世田谷区の政策にも関連するこの道路計画について区民に誠実に対応し、再度説明会を開催するように、東京都に働きかけをするべきです。見解をお聞きします。

 

A.道路整備部長

 都市計画道路補助第219号線の当該区間は、「東京における都市計画道路整備方針(第4次事業化計画)」における優先整備路線です。先日、事業者である東京都が、事業概要及び測量調査等に関する説明会を開催し、道路ネットワークの形成や周辺道路交通環境の改善など、事業の整備効果、また、現地における測量作業の内容について説明がなされたところです。

 区では、道路整備には関係権利者及び周辺地域の皆様のご理解とご協力が重要であり。そのためには、丁寧な説明と情報提供が何より大切と認識しております。

 このたびの説明会開催にあたって東京都は、5月20日に測量作業の影響範囲にお知らせを配布し、あわせて、区のお知らせ「せたがや」6月1日号に開催案内を掲載して、当日は、多くのご参加をいただきました。

 参加者の多くの方々から広場や保育園の施設の一部がなくなることへの疑問や不安など、区民生活への影響に対する認識不足を問うご意見が数多く寄せられたことも踏まえ、東京都は当日参加できなかった方など、今後、頂くご意見ご質問に対して、個別対応すると聞いております。

 区といたしましても、道路整備の区民生活への影響に対応する役割を担う地元区として、区民から寄せられる様々な声を丁寧に受けとめ、事業者である東京都に伝えるとともに、区民意見の主旨と背景も都と共有し、今後の地域への説明、情報提供に活かされるように取組んで参ります。

 

 

(質問、答弁後の再質問)

Q:桜井

教育長は、私たち会派の質問に答えて、学校現場で子どもの人権を傷つけるようなことが確かにあるとお答えになりました。それはすごく勇気のあるお答えだと思いましたけれども、では何故このようなことが起きるのは、教員の人権意識そのものに大きな問題があるのか、そうでなくて先生たちの環境で先生の人権が傷つけられているところがあるのか、こんなところにも目を向けていかなくてはいけないと思いますけれど。この調査を、一部かいつまんだ調査ではなく、全体の調査であること、そして教員の方が安心して回答が出来る調査にしていただきたいと思いますが、この点についてお答えください。

 

A:教育長

教員の人権意識のことについてご質問を頂きました。また、それが教員の多忙化などにもつながっているのではないかという風にご質問頂きました。確かに教員の中で様々な問題が起こっており、教員の意識改革についてはこれから取組むべき課題だと感じております。もう一点は、教員の多忙化、子どもと向き合う時間が取れないことに課題を感じております。学校で起こる様々な課題に担任がひとりで取組んでいたりすることがないようにこれからは組織的に学校内で対応して進めていくということを基本にしていきたいと思っています。また、学校外になってきたこれからの業務のあり方についても見直すことなど様々なことが考えられます。今後実態調査を視野にいれ検討を進めて参ります。教員がどのように働いているのか、また、時間の使い方がどのようになっているのか、また子どもと向き合う時間がどうなっているかなど、そういうことも実態調査に入れて調査を進めていきたいと考えております。

 

以上